家族で話すきっかけになる「エンディングノート」

~「いつ」「どんな風に」始めたらいい?~

家族で「これからのこと」を話すきっかけになるエンディングノート。
でも、「何を書いたらいいの?」「書き方が分からない」と感じる方も多いものです。

今回は、はじめてでも無理なく書き始められるように、具体的な内容とヒントをお伝えします。

■ エンディングノートは“人生の整理ノート”

「エンディングノート」という名前を聞くと、「終わり」をイメージしてしまい、気が重くなる方もいますが、本来はもっと前向きなものです。

自分のこと、大切な家族のこと、これからの希望や願いを書き留める“人生の整理ノート”です。
だからこそ、元気なうちに書くことに大きな意味があります。

■ 書くときのポイントに「正解」はない

ンディングノートには、決まった書き方や完成形は必要ありません。
思いつくことから、できる範囲で、少しずつ書いていけばOKです。

・伝えたいこと
・大切にしている価値観や想い
・家や財産のこと
・医療や介護の希望

これらが、たとえ途中でも、少しでも書かれていれば、それは家族にとって大きな安心材料になります

■ エンディングノートの基本構成

エンディングノートに「正解」はありません。
自分にとって大切なこと、家族に伝えておきたいことを自由に書いていきましょう。

主な項目は次のようなものです。

1.【自分の基本情報】

・名前、生年月日、住所
・連絡先、保険証番号、マイナンバー など

👉【ヒント】
まずは「名前を書く」だけでも立派なスタートです。
情報はあとから少しずつ追加すれば大丈夫。

2.【家族・親しい人について】

家族の名前や連絡先
・お世話になっている人、友人のこと

👉【ヒント】
年賀状リストや電話帳を参考にするのも◎
思い出しながら楽しく書けます。

3.【資産・財産について】

・銀行口座、保険、年金、借入れ
・不動産や貴重品の保管場所

👉【ヒント】
「通帳は〇〇銀行」「保険は△△会社」など、ざっくり書くだけでもOKです。

4.【医療・介護について】

・どんな治療や延命措置を希望するか
・介護が必要になったときの希望

👉【ヒント】
「できるだけ自宅で過ごしたい」「迷惑をかけたくない」など、気持ちをそのまま書いてみましょう。

5.【葬儀・お墓について】

・希望するお葬式のかたち
・お墓や供養の考え方

👉【ヒント】
「自由にしてほしい」「家族の好きなように」と書いておくのも立派な意志表示です。

6.【メッセージ・想い】

・大切な人への感謝やメッセージ
・人生の思い出やエピソード

👉【ヒント】
一言でもOK。「ありがとう」の一言は、きっと家族の支えになります。

■ 書き方のコツは「完璧を目指さない」

エンディングノートは、“途中”でも“未完成”でもいいのです。

大切なのは、「今の自分の気持ちや考えを残すこと」。
そして、それを「家族と共有すること」です。

■ 最後に:エンディングノートが「心の整理」になる

書くことで、
✅自分の人生を振り返り
✅家族への想いを言葉にし
✅これからを前向きに考えるきっかけ
になります。

「ちょっと書いてみようかな」と思ったその瞬間が、始めどきです。

次回のコラムでは、
▶「実家の片づけや資産整理を進める上での“親子のコミュニケーション術”」をご紹介します。
エンディングノートを書いたあとの、実践編です。どうぞお楽しみに!

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